"十二人の死にたい子どもたち"の読書感想(ネタバレあり)

映画宣伝で知った"十二人の死にたい子どもたち"だが、内容はミステリーということで文庫本で読むことにした。

一見、「集団自殺」がテーマなので重い話になりそうだが映画公開後のレビューは好評なようだ。

十二人の死にたい子どもたち


1.作品紹介


安楽死をするために集まった十二人の少年少女。そこには謎の十三人目の死体があった――。彼らは、このまま安楽死を実行できるのか。

2.販売価格


780円 + 税

3.総ページ数


496ページ

4.総評


主な登場人物はタイトルの通り十二人の少年少女なので一人一人の背景や言動が混雑するかと思いきや、しっかりとイメージすることができるほどに描かれているので十二人を差別化することができた。
物語の舞台は廃病院で十二人の取った行動と順番が核心につながるため、本の冒頭ページには病院の見取り図も掲載されて想像しやすくなっている。

ミステリーなので一つ一つが伏線になり、その後に回収されていく。
その中で地下室に集まる前のユキが見たものと思いがなかなか回収されないまま終盤に近づくので、ユキが口にした時に物語内の犯人探しの仮説が総崩れになるかと思いきや、ユキは目的を達成するために敢えて口をつぐんだ心情だったと知った時には読者へのミスリードなのだと感嘆した。

十二人の自殺理由はイジメや病気といったよく耳にする理由の他、保険金絡みなどバラバラに設定されておりほぼ納得いく理由に感じたがアンリの理由だけは最後までしっくり来なかった。
集団で死なないと意味が無い点は理解でき、集いの目的達成に突き進む背景となるがそれが社会を動かすほどのものとは思えないところがある。
しかし経験浅い少女が考えることと思えばそんなものかもしれない。

あまり胸の内を明かさない集い主催者のサトシのことは終盤になりようやくポツポツと伏線が出て一気に回収される様も心地よい。
数字が揃っているのを見たサトシの描画は読んでいるこちらも心情が伝わる。

全体的に続きが気になって一気に読破するほど話に引き込まれた。
最近若い人の間でブームの人狼ゲームの要素を感じ、誰がウソを言っているのか、行動に矛盾はなかったかを思い起こしながら読み進む楽しみ方ができるので一読を勧めたい。

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